加齢が糖尿病⇔筋肉量低下の悪循環を加速させる

糖尿病は筋肉量の低下をもたらし、筋肉量の低下は糖尿病発症のリスクをもたらす双方向の関係にあり、高齢になるほどその傾向が強いことが明らかになりました。(広島大学・帝京大学研究結果より)

高齢者(65 歳以上)6,133人の健診データの分析によると、糖尿病群と非糖尿病群において筋肉量の代替指標となる血清クレアチニン値を比較した際、糖尿病群は非糖尿病群より低い血清クレアチニン値(筋肉量が少ない)がみられました。また、早期、中期、後期の高齢者では、どの年齢群でも糖尿病群で非糖尿病群より有意に低血清クレアチニン値になる確率が高いことが示され、後期高齢者でその傾向がよりみられました。
加齢により筋肉量は低下しますが、その加速につながる糖尿病の発症を予防したり、筋肉量を増やしたりする生活習慣改善には、今から取り組めます。健康寿命を延ばすためにも、健康的な食生活や運動習慣を実践しましょう。

各年齢群別の糖尿病群とクレアチニン低値(=体筋肉量減少の指標)の関係(非糖尿病群が比較対照群、オッズ比が高いほどクレアチニン低値になりやすい)