喫煙は新型コロナウイルス感染症重症化の最大のリスク

喫煙者のリスクは3倍以上

 中国・武漢の新型コロナウイルス感染症患者(1,099 人)のデータを分析した結果※ 1、喫煙者は人工呼吸器の装着あるいは死亡する危険性(リスク)が、非喫煙者の3 倍以上になることが明らかになっています。また高年齢などの条件よりも喫煙のほうがリスクを高めることがわかってきました。
WHO(世界保健機関)ではこれらの状況を受け、新型コロナウイルス感染症の重症化予防のため、「禁煙すること」を強く推奨しています。
※ 1 Guan WJ, et al. Clinical Characteristics of Coronavirus Disease 2019 in China. N Engl J Med. 2020 Feb 28: NEJMoa2002032.doi: 10.1056/NEJMoa2002032.

喫煙所でコロナ感染の事例も

 そもそも喫煙という行為は、ウイルスで汚染されたかもしれない指先を口元に近づけるため、感染のリスクが高くなります。また職場ではマスクなどで感染予防をしていても、休憩中に喫煙所で感染した疑いのある事例も発生しました。喫煙は、家族や周囲の人に対するたばこの害だけでなく、新型コロナウイルス感染のリスクを高めているといえます。
2020 年度からは、禁煙外来がオンライン診療で受けられるようになりました。また、保険適用される禁煙アプリ※ 2も出てきました。新型コロナウイルス感染症予防のためにも、喫煙者の方は、禁煙を始めましょう!
※ 2 CureApp SC ニコチン依存症治療アプリ及びCO チェッカー:患者のスマホにダウンロードする「患者アプリ」、患者の呼気中のCO 濃度を測定し患者アプリに送信する「CO チェッカー」、患者アプリの進捗確認等ができる「医師アプリ」で構成されています。